Project Title
ちりん、からん、ころん
プロジェクト概要:
モノが震えて生まれる音の心地よさと、音が空間にもたらす価値を探る
- 動機・課題
たとえば風鈴も、録音をスピーカーで流すのと、軒先で実際に揺れて鳴るのとでは、心への届き方がまるで違う。目の前でモノが震えて生まれる音には、空気の揺れや倍音、不規則な揺らぎが重なり、耳だけでなく全身で受け取る豊かさがある。それでも展示空間の音は、スピーカーに頼りがちだ。空間を手がける私たちだからこそ、音もまた空間の一部として捉え直してみたいと考えた。
- 仮説・解決方法
仮説:
目の前で震えて鳴る音は、空間の魅力を引き立ててくれるのではないか?解決方法:
テクノロジーで制御し、音はアナログで鳴らす。
今まで取り組んだもののひとつは、植物発電の電気と磁石の機構で鳴らす風鈴。植物の営みが、そのまま音になる。もうひとつは、モーターで不規則に鳴らす木の音階のおもちゃ。仕掛けを木の裏に隠すと、まるで森そのものが鳴っているように響く。音が空間に溶け込み、景色まで変わって見える。その変化を探り続けている。
- 将来的なビジョン
音は、空間の心地よさを左右する大切な要素だ。目の前でモノが震えて鳴る音は、その空間の広さや素材、空気と響き合い、そこでしか生まれない音になる。その揺らぎは、聴く人の緊張をそっとほどいてくれるかもしれない。展示空間だけでなく、待合室や休憩スペース、オフィスなど、人が過ごす場所にもそんな音を届けたい。テクノロジーを、モノを震わせるために使う。そんな新しい音のデザインを探り続けていきたい。
今井 健人
プランナー
専門である認知科学とメディアアートを土台に様々な媒体で創作活動を行う|万人へ錯覚を促す恣意的な空間体験づくりに取り組む|SIGGRAPH ASIA 2022 Best XR Content Award, 第0回 Tech Direction Awardsなど受賞。
谷 清鳳
デザイナー
主に企業のコミュニケーションデザインに関わる空間のデザインに携わってきました。
特に自然科学やデジタルコンテンツを内包するような体験のデザインが得意分野です。アナログな手法とテクノロジーを境界なくデザインしたいと思っています。