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「仮組」のDXを実現する、実寸大の空間検証ツール「torinome Spaces」をホロラボと共同開発しました

 

株式会社乃村工藝社(以下、乃村工藝社)と株式会社ホロラボ(以下、ホロラボ)は、Apple Vision Proを活用し、実寸大の空間を直感的に構築・検証できるツール「torinome Spaces(トライノーム スペーシズ)」を共同開発しました 。

 

■ 開発の背景と目的:空間づくりにおける「仮組」のDX
空間づくりの過程において、社内メンバーやクライアントとの合意形成を図る際、従来の3Dパースや図面だけでは、実際の空間の大きさやオブジェクトのボリューム感が正確に伝わらず、認識にギャップが生まれてしまうことがあります。そのため、部分的に実物大の模型を製作して検証を行う「仮組(かりぐみ)」という工程を行う場合があります。しかし、仮組には多大な準備期間と場所の確保や製作費用がかかること、そして検証のたびに廃材が発生し環境負荷が大きいことが、業界共通の課題となっています。

乃村工藝社の未来創造研究所では、Apple Vision Proの登場を機にこの「仮組」プロセスの変革に着手し、合意形成の迅速化と空間品質の向上を目指して、ホロラボと共同で本ツールを開発しました。

本ツール開発の目的は、実物による「仮組」を完全に代替することではなく、検証の初期・中間段階をデジタル化し、物理的な製作が必要な最終確認にリソースを集中させることにあります。XRを活用して実寸大で繰り返し検証できる環境を整えることで、短期間に多様なパターンを試行できるようになり、空間づくりにおける意思決定の質とスピードを高めます。さらに物理的な仮組の回数や規模を最適化することで、検証にかかる時間・費用を抑えるとともに、資材使用や廃棄物発生を削減し、よりサステナブルな空間づくりのプロセスへの転換を促進します。

 

torinome Spaces」とは:XRで空間プロトタイピングをもっと手軽に
 torinome Spaces」は、Webブラウザ上で3Dモデルや画像を配置し、XRデバイスですぐに確認できる空間プロトタイピングツールです。ホロラボが提供するXRデジタルツインプラットフォーム「torinome」の新たなアプリケーションとして開発されました。

従来の「torinome」は緯度経度に基づく広域な情報の可視化を強みとしてきましたが、室内デザインや家具配置などのプロトタイピングにおいては、地理座標の定義や複雑な設定データの準備が活用のハードルとなっていました。

torinome Spaces」は地理情報の設定を不要とし、マーカーを使った現実空間との位置合わせにより、任意の場所を原点として直感的に操作できる環境を提供します。

  • ドラッグ&ドロップですぐにXRへ反映: 
    3Dデータや画像、動画をWebブラウザへドラッグアンドドロップするだけ。専用アプリの開発は不要で、Apple Vision Pro等のXRアプリにそのまま反映されます。
  • 原点ベースの自由な配置: 
    緯度経度の設定は不要。任意の場所を原点としてコンテンツを自在に配置できます。
  • 操作性を重視したUI: 
    はじめて触る人でも迷わず使えるよう、機能を空間検証において必要なものへ絞ったシンプルなインターフェースです。


有効性の確認

実際のプロジェクトでの実装の前に、まず開発部門である未来創造研究所 NOMLABの自主案件での実用性検証が行われました。初期段階においては、家具や展示什器などを中心に実寸大で確認しながらデザインを確認する用途から活用が始まりました。(冒頭画像および下記画像)

こうしたプロトタイピングを何度も重ね、現在は空間全体のボリューム検討においても十分な成果がでています。

屋内, テーブル, 部屋, 食品 が含まれている画像

AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

torinome SpacesApple Vision Proを使って、実際のプロダクトとバーチャルのプロダクト模型を並べて検討している様子

グラフィカル ユーザー インターフェイス

AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

torinome Spacesの実際の画面 

 

■ 今後の展開

【株式会社乃村工藝社】
未来創造研究所では、すでに実際のプロジェクトにおける社内検討やクライアントとのコミュニケーションへの活用を進めています。今後は本ツールの全社導入を通じて、乃村工藝社の空間づくりの業務における新たなスタンダードとして定着させていくことを目指しています。


【株式会社ホロラボ】
本ツールの商用化を進め、空間デザイン業界の品質向上に寄与します 。今後は、都市スケールのデジタルツインと室内空間(Spaces)のシームレスな連携を強化するとともに、マルチデバイスのXRアプリへ順次対応を拡大し、デバイスを問わない空間データの活用を推進します。

株式会社ホロラボ ウェブ: https://hololab.co.jp/

■ torinome(トライノーム)について

torinome」は、ホロラボが開発・提供するXRデジタルツインプラットフォームです。国土交通省のProject PLATEAUによる3D都市モデルをはじめ、GISデータや3Dモデルを3Dマップ上で可視化でき、マルチデバイス対応のXRアプリと連携して、都市計画・まちづくりから空間デザインまで幅広い領域で活用されています。

torinome 公式サイト:https://hololab.co.jp/services/packages/torinome/

吉武 聡一

デジタルクリエイティブディレクター

空間体験のプランニング、デジタルコンテンツ制作を企画から実装まで一貫して行うディレクター。主な研究開発のテーマは空間におけるデータ活用。乃村が取り組めていない領域で新たな価値・ビジネス創出に挑戦中。

今井 健人

プランナー/エンジニア

専門である認知科学とメディアアートを土台に様々な媒体で創作活動を行う|万人へ錯覚を促す恣意的な空間体験づくりに取り組む|SIGGRAPH ASIA 2022 Best XR Content Award, 第0回 Tech Direction Awardsなど受賞。

 

大栁友飛

デザイナー

「空間とはなにか?」という根源的な問いのもと、デザインを通じた空間の探求と可能性の拡張がミッションです。空間のデザインはもちろん、マテリアルの開発やシステムの構築、ときには研究をして論文や書籍の制作を行うなど、多岐にわたって活動中。

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